社長のための会計学
【1000・30・10の「思考制約」】
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■□ 戦略会計・DC・マトリックス会計
■□ 社長のための会計学 【 マトリックス通信 】
■■ Vol.209 2009/06/29
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■6月24日(水)の夕方、
会社から電話がかかってきました。
「2時過ぎ以降の
ホームページへのアクセスが異常に増えている」
というのです。
■ちょうど出張中でしたので、
夕方、ホテルについてから確認しました。
なんと、原因は、、、
あるメルマガに、「マトリックス会計」の記事が載っていて
私のホームページへ
リンクが貼ってあったのです。
そのメルマガの【原文】はこちらです。
http://archive.mag2.com/0000041796/20090624140000000.html
【注意】
このメルマガに出てくる
1000、30、10(セン、サンジュウ、ジュウ)という数字の意味。
○社員一人あたりの年間粗利益の目標額は1,000万円
○会社の目標粗利益率は30%
○売上高に占める営業利益率は10%
■ところが、
問題はここからです。
メルマガに書かれている内容は
【あきらかに】間違っているのです。
以下はこのメルマガから引用したものです。
(「★」は、私が付けたコメントです)
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●国松は黒板に絵を描いた。
それは、マトリックス会計の絵だった。
★「マトリックス会計の絵」は誤りです。
正しくは「MQ会計表の絵」です。
{※四畳半では狭くてワルツは踊れません!? (^^;}
P=V+M(価格=変動単価+粗利益単価)
PQ=VQ+MQ(売上=変動費+粗利益)
MQ-F=G(粗利益-固定費=営業利益)
★「PQ=VQ+F+G」は「企業方程式」と呼ばれ
株式会社西研究所の登録商標です。
★MQ-F=G(粗利益-固定費=営業利益)は誤りです。
【あえて】言うなら「営業利益」ではなく「経常利益」です。
それを図にするとこんな感じになった。
http://www.its-mx.co.jp/mxkaikei/a7_1.php
★このリンクが今回、アクセスが異常に増えた原因です。
●そして国松は言った。
みんなが考えていることは、F(固定費)を下げてG(営業利益)を
ひねり出すこと。
つまり『1000、30、10』のうち「10」を確保するための作戦だけを考
えているわけだ。
そんな作戦をどれだけ展開したところで、一人あたり粗利益1000万円
にはならないし、粗利益率30%の達成にはなんら貢献しない。
大切なことは、MQ(粗利益)の額と率をどうやって確保するかという
ことだ。わかるか?
★重要なのはMQの額、つまりMQという札束をどうやってかき
集めるか、です。粗利益率は結果にすぎません。もちろん粗利
益率は重要です。しかし経営の目的は、粗利益率を確保する(
上げる)ことではありません。
●みんなの顔をみると、社員はあまりわかっていないようだった。ナ
ンバー2の丸山だってどの程度理解しているか。
「言葉を変えて説明するぞ、よく聞け。ここんとこ分からんようじゃ、
ビジネスできんし、出世もできん。ということは給料も上がらんぞ。
そんなオヤジじゃ、せがれもむすめも、かみさんも付いてこんぞ。彼
女からも愛想つかされるぞ。だから、頭によ~くたたきこんどけ」
ここで30分ほど時間をかけてマトリックス会計の説明をした。そのお
かげで社員はおおむね、この図式の構造を頭にたたきこむことができ
たようだ。
★国松社長が説明したのはマトリックス会計ではなくMQ会計で
す。ただし、この話ではMQ会計の本質には【まったく】触れ
られていません。このメルマガの筆者もMQ会計の本当のスゴ
サを知らないまま、表面的な説明しかしていない点が、残念で
なりません。
●国松は言う。
「以上のことを前提にして、もう一回聞く。一部の客先の値下げ要求
をうちが飲みながらも、『1000、30、10』を達成するために、おれた
ちがやらなきゃならんことは何か?改めてアイデアをメモに書き出し
てみてくれ」
●その後、社員から出てきたアイデアは一部上場企業の幹部達が出す
アイデアと比べても遜色ないものになった。
・MQ率(粗利益率)を上げるためにはVQ率(変動費率、原価率)を下
げましょう。当社にとっての原価とは、一部、下請け業者も使って
はいるが、大半は社員の労務費。
★「MQ率(粗利益率)、VQ率(変動費率、原価率)」は誤りです。
正しくはそれぞれ「m率(エムリツ)」と「v率(ブイリツ)」
です。
ということは、社員の給料を引き下げるか、もしくは社員の作業効
率をあげることで原価の低減になる。
俺たちの給料は下げて欲しくないので、作業時間を短縮する方法を
開発する必要がある。
また、すべての客先の単価が15%ダウンになってもあわてないように、
作業時間の15%以上削減を目指した工程計画を組む。
そのためのきめ細かい行程管理や作業方法を一ヶ月以内に完成させ
る。
【以上、引用部分は終了】
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■一般的に会計の世界では「率」を重要視する傾向にあります。
会計人や経理マン、銀行マンは
○粗利率を上げろ
○そのために原価率(変動費率)を下げろ
という言い方をします。
では、「変動費率を下げる」とは、
具体的にどういうことなのでしょうか。
「仕入先を叩く、大量仕入れをしてコストを下げる、、、」
このような発想が、まさに【会計的な発想】なのです。
■会計の世界では【正しい】あるいは【常識】とされている
○コスト(原価)を下げると利益は増える
○利益率を上げる(変動費率を下げると)と利益が増える
は、MQ会計で科学的に考えれば、
○増える場合もある
つまり、
○会計学(原価計算論)上のコスト(原価)と
利益の間にはなんら相関関係はありません。
というのが正しい表現になるのです。
■今の会計には数量がありません。
そのため、
○売上を増やせ
○コスト削減
○利益率アップ
のように、
科学的(数学的)根拠がない表現しかできません。
実は、
「単価が15%ダウンすること」と「作業時間15%以上削減する」
ことは、利益アップに対して、なんの相関関係もないのです。
■このメルマガに登場する国松社長の
○「上ノ澤組の単価が15%下がっても『1000、30、10』は絶対死守する。
世間が不況だからといって、うちもそれに巻きこまれるつもりはない。
客先のコストダウンにはうちもコストダウンで対応したい。どうした
らこれからも『1000、30、10』が達成できるか、、、
このような考え方が【方針制約】となってしまい
この先の多くのアイデアや戦術を生まれにくくしているのです。
MG(マネジメントゲーム)を通して、
MQ会計を学んできた人たちから見れば、
「売上を上げろ!、経費削減!、利益率確保!」
は、会計上の単なる「数値の遊び」にしか聞こえないのです。
■では、ここで、
【国松社長の決定的な間違い】
を指摘したいと思います。
それは次の部分です。
○MQ率(粗利益率)を上げるためにはVQ率(変動費率、原価率)を下
げましょう。当社にとっての原価とは、一部、下請け業者も使って
はいるが、大半は社員の労務費。
○ということは、社員の給料を引き下げるか、もしくは社員の作業効
率をあげることで原価の低減になる。
○また、すべての客先の単価が15%ダウンになってもあわてないように、
作業時間の15%以上削減を目指した工程計画を組む。
もし、このような感覚で経営を行っているとしたら、
【大変なこと】になってしまいます。
残念ながら、そこには「科学的な経営」は存在しないのです。
■次週は、
実際にこのクニマツ総業で示された数値をもとに
MQ会計を使って検討してみようと思います。
ご期待ください。
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■ということで、
多くの方にMQ会計の本質を伝えなければ、
と思い、
今年の秋に【本】を出すことにしました。
西順一郎先生、名古屋の税理士米津晋次氏、
そして私、宇野寛の共著です。
■それまで待てない!?
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⇒ http://www.its-mx.co.jp/mxpro/b9_1.php
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