■マトリックス、夢の会計
2004年5月20日
ソフトパワー研究所
所長 清水 信博
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「マトリックス、夢の会計」
■マトリックス会計
いまから二十年以上も前に、MG(マネジメント・ゲーム)に
出会い、ゲームはもちろんのこと、その決算システムの鮮やかさ
とスピーディーさには驚いたものです。
とくに二十一世紀の会計といわれるマトリックス会計(MX会計)
は、十五世紀からはじまった複式簿記を超えるものとして高い評
価を受けながら、少数の企業でしか恩恵を受けていませんでした。
この理由のひとつは、マトリックス会計は伝票1枚、いやワン
データを重視します。その仕訳がマトリックスという地図のどこ
に位置するかが重要になります。だいたいこのあたりで集計すれ
ばよいとはいきません。実にシビアなのです。
このため膨大なデータを集計するにはコンピュータの到来を待
たなければなりませんでした。
また、当時はマトリックス会計に対する訓練機関もわずかであ
り、研究テーマとしては魅力的なものの、まだ実用とはいいがた
いものでした。
MX会計は、MGの生みの親である西順一郎氏が昭和51年に
完成させました。素人でも決算ができる画期的なシステムとして、
また、MG、MX会計普及の手段としても有効です。
しかしMGを何百期も体験してマトリックス会計の良さを分か
った戦略マンでも、過去会計信奉者の反対や煩雑さに追われて、
なかなかMX会計を導入できませんでした。
しかし、この問題を解く「カギ」は分かっていました。
既存の会計ソフトを使用しながら、そのデータをそのまま使っ
てMX会計表を作成することです。これで経理関係者を納得させ
ながら、管理会計としてのMX会計も手に入れることができます。
この問題に見事にこたえのが山形県に本社を置く、(株)アイ
ティーエスの宇野 寛社長です。
現在、アイティーエスは山形県から新産業育成の応援を受けて、
MX会計の販売、指導にあたっています。
■MX会計の概要(ITS・宇野 寛)
この先どうするか戦略的意思決定に使える「マトリックス会計」
を導入してみませんか?
これまでの簿記会計はフロー(流れ)を重視しません。残高や
損益を出すための途中経過としか考えていないのです。そもそも
会計システム自体が残高重視の対外報告を主とした‘過去会計'で
あり、場合によっては‘死亡診断書'といわれるゆえんです。
マトリックス会計は、MG(マネジメント・ゲーム※注)の開発
者である西順一郎氏によって昭和51年(1976)年に考案されたの
です。
今、企業にとって必要なのは、これからどうするかを考えるため
の会計情報であり、貴社の経営に役立つ会計ではないでしょうか。
■MX会計の特徴
① 仕組みが簡単で理解しやすい
(素人にでも分かる)
② 全体の流れが一望のもとにつかめる
(一覧性。たった1枚のシートに企業のすべての取引が表示される)
③なんといっても戦略に使える
(意思決定会計。将来の利益が読めるようになる)
マトリックス会計表には当期と前期の二期分のBS、当期のPL
(STRAC表 ※注)とCF(資金繰り表)が一体となって表示
され、経営の実態が一目瞭然です。STRAC表で収益構造の本質
を捉え、CFで資金繰り状況を把握し、最終的にBSがどうなった
かを理解することができます。
■MX会計ソフトの構成
今回開発した経営管理ソフト「マトリックス会計MX-PRO」
は「A.実績管理システム」と「B.予算管理・決算予測システ
ム」の二つのシステムから構成されます。
【A.実績管理システム】
マトリックス会計表、STRAC表、ダイレクトコスティングな
どにより、企業の本当の収益構造が見えてきます。
【B.予算管理・決算予測システム】
比較的容易に作成できる年間損益目標(年次レベル)のデータを入
力するだけで、月次レベルでの予想PL(STRAC表)、予想B
S、予想CF(キャッシュフロー計算書)をカンタンに自動的に作
成することができます。
■経営分析について
この損益予算では期中の資金繰りは大丈夫か、現在の売上目
標で年末の賞与は払えるのか、5%売上がダウンしたらどうな
るのか、などを事前にどの月で資金が不足するのかを予測すること
ができるようになります。
また原価計算については、全部原価計算と直接原価計算を個別に
計算できるようになっているために、経営の実態を正確に捉えるこ
とが可能になりました。製造業の方々には朗報です。
せっかく作成した会計データをもっと活用するために「マトリッ
クス会計MX-PRO」が、仕訳データを「儲けるための情報」に
変換するお手伝いをします。
(詳細は ホームページをご覧ください。
http://www.its-mx.co.jp/)
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