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■映画産業が面白い

                                                                            2001.0702


 昨日、TVをふと見ていたら「A.I.」という映画が封切りされて評判に
なっているとか。こういう情報に全くうとい私としては、いつも子供達にバ
カにされるわけだ。

 何ヶ月も前からプロデュースしてきたとか、監督のスピルバーグが日本で
好かれていることも知っていて特別に日本用のポスターも自作したとか、と
にかく「ヒットするための工夫」をいろいろとしてきたんだと、いっていて、
つまりこれはマーケティングでいうところの「売れる仕組みづくり」とまっ
たく同じことだということがわかる。戦略的には差別化戦略だろう。

 この「A.I.」をテーマにMBAのケーススタディをやったら面白いかもし
れない。とはいうものの、この番組をビデオにはとっていなかった。(^_^;)

              ◆

さて、斜陽産業の代表とまでいわれた[映画]がいつの間にか復活してきた。

 TVにとって代わられるとまで言われ、倒産した映画会社も出るに至って、
もはや「映画産業は終わりなのだ」と誰もが信じた時期もあった。
ところが、それが復活の兆しをみせている。

 たしかに映画館も豪華になった、館内でファーストフードで飲食もできる
し、シートもフカフカの広々とした豪華なシートになった。

 ついでに、P(単価)も1800円と、ちょっと高いなというくらいで収まっ
たている。怒るほどの高さではないから、ちょっとした日曜日などに、家族
で、カップルで行くにもセレモニー的にみてもいい場所になってきた。また、
夜中に行くと1000円と格安になるので、暇をもてあましている人にも恰好の
場所になってきた。

 しかし、これらの事は料理でいうとサブ料理であって、メインディッシュ
ではない。メインディッシュはあくまでも「映画そのものの魅力がどうか」
なのだ。これが不味いことにはお客は来ない。いくら、[つきだし]が美味か
ろうが、ここぞというものが不出来では誰も来なくなる。

 これは和食でも、洋食でも同じことであって、和製映画も洋モノも、TV
ではできないような、お金も使うが、技術も使う、時間もかかるし、人間も
たくさん必要になる。しかし、出来上がったものはTVでは真似のできない
ようなものになる。そういうものを作れるようになってきた。

 会計でいうと、ちょっと前の斜陽産業時代は、F(固定費)ダウンをやっ
てなんとか生き残りをかけた映画界だったのが、いまはFより大きなMQ(
粗利)を上げればよいのだろうという男性的経営、攻めの経営へと転換を図
ってきたのが成功の要因ではないのだろうか。

 私はある意味で映画界の人間は、ドン底でふっきれたのだろうと思う。

 もう、TVなんかと同じ土俵で喧嘩をしていてもかなわない。彼らのほう
が短時間で、金もかけずに、似たようなものを作るのだから、我々は彼らを
相手に同じようなことをしていては負けてしまう。倒産してしまうから、彼
らと違うことをしようと、本気で価値づくり、土俵づくりを真剣に考えたん
だと思う。映像という点では先輩の映画産業(老舗)が、みずからの過去を
捨てた、その潔さが現在の成功の一因となっているのだと思う。

さらには、映画とは何か? ということを、再度 模索したのだろう。

ようは、映画が面白くなくなったからお客は足を運ばなくなったわけだ。T
Vが出てきたからお客は映画館に足を運ばなくなったわけではない。

 逆に、古き映画産業を駆逐したようにみえるTV産業がいまは、価値を失
いつつある。いま面白いのはドキュメンタリーであり、有料のNHK、NH
K教育、衛星放送だ。他は年中同じような娯楽番組で、あれは年末の楽しみ
だった紅白歌合戦の価値を低める存在にしかなっていない。

 じつに早い年月で、成長産業と衰退産業の入れ替わりがある。
 しかも衰退産業だと思われていたものが、自らを革新することで、生まれ
変わり、最先端の成長産業へと変身する姿を私達は、いま目の当たりにして
いる。

                ◆

 さて、いまや成長産業になりつつある映画界ではあるが、今回の「A.I.」
で、は[ストーリー性]が重視されているそうだ。つい最近までは、最高の映
像技術、コンピュータ技術を活かした映画が度肝を抜いたが、ここへきて、
ストーリー性が重視されつつあるというのは面白い。やはり、ここでもコン
テンツ(中身)が問われることになる。最後は中身になってくる。

 音楽でも丸山明宏が番組の中で、「いまはリズムばかりの歌が多くて、メ
ロディの美しさという歌が本当に少ない」と嘆いていたが、同じことがつい
最近の映画界にもいえたのではないだろうか?映画ではストーリー、歌では
メロディ・・・こういう[本質]を見失ったら、それは一過性の流行にしかな
らなくて、もて遊ぶばれて終わる商品になってしまう。

 私達が取り組みたいのは、そういうどうでもいいような製品やサービスで
はなくて、もうちょっと生存期間の長い、世の中の何かに役立つもので、こ
れがあってよかったと言ってもらえるようなものを世の中に送り出したいわ
けだ。ゴミの問題が話題になっているが、もしかすると有形のゴミよりも、
これからは無形のゴミ問題がクローズアップされてくるだろう。先ほども話
したが、どんなものでも、いずれはコンテンツ、中身、本質的なもの=無形
に近いものへと思考が移ってくるのだから。

 じつは、私達の目に見えている製品ならびにサービスそのものをお客様は
求めているわけではないことが、よく見つめるとわかる。お客が求めている
ものは、その製品なりサービスが果たす「機能」であることは明々白々であ
る。その、求める機能がうまく言えないから、お客は様々な似たようなモノ
を買うということもできる。しかも様々に買う中で、自らが求める機能を明
らかにするのも、またお客。

 さて、ダラダラと書いてしまいました。

 ということで、私も話題の「A.I.」を見にいってこようと
思います。(^_^;)


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