■息子との会話
2003.0210
ソフトパワー研究所 所長 清水 信博
一昨日は、息子が高校の合唱部の運営で困っていたようなので
話しをしてみました。部内で様々な意見の相違があるようです。
これは「統合」を教えなきゃならないなと思ったので、謎掛けをして
みました。
■熱烈な巨人ファンとタイガースファンの二人が口論をしている。
お前ならば、この場合どのようにして二人を仲良く納得させるか。
という謎掛けです。
息子は、いろいろ考えて、
●お互いに好きなことは仕方ないんじゃないか?
●二人が仲良くするように話す。(??だからどうするの)
●お互いが理解するようにする。(???)
●徹底的に議論させる。
●互いのいい点を認め合う。(???)
●野球以外のスポーツにもいいのがあるよと話す。
(第三案の出現)
・・・云々。
とにかく問題解決にはないっていないわけで、他人に気を遣いす
ぎる息子なので、どうしても弱気の虫が出てしまいます。お互いに
話し合えば、もしくは、お互いに思いやりを持てば解決するだろうと
本人は思っているわけです。
しかし、よくよく考えると、これは「他人頼りの性格」です。
他人が変われば状況は変わるという事を、知らないうちに表現し
ているか、もしくは願っているからです。
◆
僕が安易に解答を言ったら、息子はゲームソフトのTheENDのよう
に、「なるほど。そうだね」で終わります。ここは少し突き放しても本
人が答えを導き出さなければなりません。
30分ほど、「こうかな~?」。「いや、それは違うね」と繰り返して、
ようやく正解に近い答えをしてきました。
息子 「どっちも、自分が好きなことを言ってるんだよね」と。
そこで、「その答えは、かなり近い。いいところを突いている」と言った
ところ。
「あ!、どっちも野球が好きなんだ」と答えを自分で導き出しました。
そう。互いに口論をしているのは、一次元のいさかいで、ちょうど一
車線の道路で双方向から来たダンプカーが衝突しようとしているよう
なものです。
今度は、
「その衝突を回避する為には、どうすればいいと思う?」と質問。
息子は、「どちらかの車が止まればいい」と。
これはまだ”統合”が分かっていません。
しばらく考えてから、「下に潜ればいい」と答えました。
「その答えは正しい。でも他にもあるけどどうかな?」
息子「なんだろ??」
私 「空を飛べばいいのさ」
「それって漫画みたいな考えだね」と息子。
「そう。発想を飛躍させるというのは、お前が読んでいる漫画やゲームと
同じようなことなんだよ。いまよりも一段高いところを行けば互いに衝突は
しないからね」
私 「ところで、お前達合唱部の目標は何だい?」
息子「それは、、、、全国大会で優勝することだけど・・」
私 「それなら、いまの部内の問題点をどう解消すればいいのかな?」
息子「分かった。みんなが全国大会に向けて頑張るようにすればいいんだ」
私 「そう。それがリーダーの役割なんだよ」
◆
一時間ほどして、奥さんが帰ってくると、ニコニコしながら息子が質問を
しました。
「お母さん。巨人ファンと阪神ファンが喧嘩してるんだけど・・・」と。(^_^;)
僕は黙って新聞を読んでましたが、さてどう答えるかと思っていたら、
「それは、お互いに話し合わなければ解決しないでしょ。何事も話し合い
が大事なのよ」と。
母親はこれでいいんです。(^_^;)
息子はその答えを聞いて、得意そうにニコニコしながら自分の部屋へ
上がっていきました。
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