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■必要なもの・大事なもの

                          2002.1215
            ソフトパワー研究所  所長  清水 信博


必要なもの・大事なもの

■クイックブックス

私の事務所の経理は、クイックブックスというソフトを
使っている。これが大変よくできたソフトで、統合型ソフ
トというらしいのだが、販売管理、在庫管理、会計処理等
をいっぺんにやってくれる。

 私も独立する前は、コンピュータのソフト販売をしてい
たので、その時には、販売管理と会計処理は、統合型では
なく、別々のソフトにしたほうが、間違って入力すること
もなく、二つのソフトの間にクッションを置いて安全であ
ろうと思っていたが、このクイックブックスを使ってみる
と、そんな心配はまったくいらないことがわかった。

 例えば、売上処理をして、それが間違いであった時に修
正をすれば、即損益計算書が変わる。しかも画面上で確認
できるので、紙に出すという手間がいらない。貸借対照表
も同様で、瞬時に変更を受けて修正した数字に置き換わる。
 このフレキシブルさが、私にはたまらない。

 ところが、このソフト。購入して一年も経たないのに、
販売中止になってしまった。販売している会社が従来から
のソフトに統合するのだという。

私としては、じつに残念なことで、どうしてこのような
素人でも簡単に使えるものを残さないのか。そこが理解で
きない。

■マイツール

 リコーが販売していた「マイツール」というソフトがあ
った。
あったというのは、いまはリコーのサイトから無料
でダウンロードできるからである。

 マイツールというソフトは、日本人が作った世界最高の
ソフトのことをいう。

まず、マイツールは「曖昧さ」を受け付ける。間違って
キーを叩いても、「ビッ」と言わない。適当にキーを叩け
ばそれなりに処理をやってくれる。こういった、日本人が
愛する、「曖昧さ」、「良い加減」というものを受け入れ
てくれるソフトなのだ。

欧米型のソフトでは、こうはいかない。間違えば、即ア
ウト。「ダメダメ」の連続で、高齢者はこういうダメの連
続には嫌気がさしてしまう。これでは、高齢者パソコン教
室もうまくいかないのは当然であろうし、無料講習会を国
が開いても誰もコンピュータの使い手にならないのは当然
のことだろう。

 ようは、人間に対して、優しくないソフトは易しくない
ということに他ならない。

また、マイツールの画面は、じつにシンプルである。
少の色使いはできるが、それもグラフィックというような
代物ではない。またマイツールは、テキストデータである
から、パソコンお宅からみたら化石のように見えるだろう。

 しかし、よく考えてほしいのだが、ビジネスでバンバン
使いこなすことを考えると、私はテキストデータが一番だ
と思う。ところが世の中は、お化粧好きで、文字のフォン
トを変えたり、大きくしてみたり、はたまた、色づけで楽
しんでいる。こういった作業は、まったく戦略的とはいい
難い。

世の中、スピードが大事であるのに、どうして儲かりも
しない所にばかり労力を注ぐのか。ムダな賃金を支払うの
か。これも私が理解に苦しむところである。

また、私の事務所のプリンターは白黒専用である。ビジ
ネスにカラーはいらない。もし使うのであれば、それは客
先に見せるときだけで、社内用には白黒で十分であるとい
うのが私の考えだ。
経営は、費用対効果であるから、高い
カラーインクを使って、いくら儲けたのか、と聞きたい。

■どのようにして買うのか

友人の税理士さんに聞いた話です。
 それは、「必要なものは買いなさい。欲しいものは買う
な」という言葉でした。

もちろん、必要なものは買ったほうがいいというのは前
提です。しかしながら、いまの世の中にはモノがあふれて
います。企業も個人でもそうですが、私たちには欲しいも
のはいくらでもあります。子供達も同様で、新型の携帯電
話を友達が持っていれば、私も欲しいとなります。これに
付き合ってモノを買っていれば、やがてどうなるでしょう。
 これは会社でも同じことがいえます。

 本当に必要なのかを、もっとジックリ考えるべきです。
 会社であれば、それを買ったら儲かるのかという基準を
反対側に持ったほうがいいです。儲からないのであれば買
わないことです。欲しいという気持ちを、隠すがために、
つい「それは絶対に必要だ」と、いってるに過ぎないこと
がよくあります。

 こう、その税理士さんに言われて、なるほどと思いまし
た。

これは、仕入の場面でもよく起こることで、TOC(制
約理論)では、売れるものだけ仕入れろといいます。受注
産業であれば注文があったものだけ作るのが正解で、注文
もないのに、いずれくるだろうということで過剰在庫をも
つことがキャッシュフロー悪化の原因であるといわれてい
ます。

 見込み型産業では、売れるという確信をもっていなけれ
ば仕入れないほうがいいということでしょう。

■残業も必要、不必要

 2002年は、TOCが大ブレイクした年で、書店には
関連書籍が山積み。私も全国各地の企業からお招きを受け
て研修をやってきました。その中で面白いと思ったのは、
参加者の残業に対する考え方でした。

 ほとんどの方が、なぜ残業をするのかというと、それは
「不安であるから」というものでした。一方、儲かるのに
なぜか残業しないチームがありました。読者はいずれも不
正解であることはご存知だと思います。

 正解は、残業というコストの反対側に何があるかです。
 その残業で、儲かるかどうかという指標がなければなり
ません。儲からなければ、残業はしないほうが良いのです。


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