■教育担当者の使命
2000.0704
■教育担当者の向上が先。
教育会社をやるようになって、しばらくして分かったことは、会社の構造を
MGの会社盤に例えると理解しやすいということだった。MGの会社盤は、基
本的には、「仕入れ・工場・営業所」の三ツの部分からなっている。
この絵を書いて社員に説明すると分かりやすい。
倉 庫 知識 |
工 場 学ぶ |
営業所 伝える |
つまり、教育会社は、知識を仕入れて、自分で噛み砕いて、それを他人に紹
介するという構造になっている。
●過去の知識だけを売る人。
それは「売る、売る」だけになって、仕入れも勉強もしない。
これは学校の先生がよくやること。
●仕入れと、勉強だけで、紹介しない人。
これは、MBAの勉強好きのオタク派によくいる。
●仕入れて、勉強せずに、売るのは、「中飛ばし」。
聞いたものを勉強もせずに横流ししている「インチキ商売」。
●もちろん、仕入れすらしないのは論外。(^^;)
新しい知識を仕入れて、それを自分で徹底的に解釈して、これぞと思うもの
を伝えるのが正しい教育担当者の姿です。
と、このように社員に説明すると、新入社員でも「なるほど!」と分かって
明日から日経新聞に目を通すようになる。ようは、キチンと構造を科学的に理解
させて、相手が納得すれば人間は自動的に動くようになる。
さて、この構造は、最初は何もない、まっさらな会社盤だから、一番最初の
意思決定は何をするかだ。もちろん製品がないのに売るわけにはいかない。
だから、最初は仕入れて作ってとなる。よって教育担当者は、まず自分が勉強
するのが先で、賢くなってから売るのが正しい。
しかし、世の中は勉強にしても、そんなに悠長に待っていてはくれない。
仕入れて、作るにしても、スピーディに集中してやらなければ、売るときには
製品が陳腐化してしまうこともある。それは「製造ミス」だ。
その前にも問題がある。そもそも仕入れるべき「知識」が悪い材料では問題に
ならない。粗悪な知識は、どんなに手を加えようが粗悪な製品にしかならない。
いや、公害すらもたらすこともある。
誤った知識で企業文化が崩壊する例も、よく見かける光景だ。
私は企業をこのように、漫画チックに図式化して構造を明らかにした上で、理念
でも戦略でも伝えていくほうが効果的ではないかと思う。いまの時代は奇麗事を
ズラリと並べ立てて経営者が悦にいる理念が多すぎる。ちっとも科学的でない。
同様に、教育にしても、わけのわからん教育勅語のようなものを並べ立てても
誰も分からない。分からないということは「動けない」ということだ。
動けないから成果も出ない。これでは、教育効果どころか、停止効果にしか過ぎ
ないのではないだろうか。いずれにしても、教育担当者こそ自発的に学習と行動に
励むべきである。
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