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■パート3

                                                  2000.0921


■掃除は正社員がやるもの
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 当社に、新しいパートさんが来ました。

 出社当日は、私も展示会だったので会えませんでしたが、翌日挨拶した
ところ、パートさんが「掃除をしましょうか?」と言いました。
 出社二日目で、何をしていいのか分からず緊張もしていたようです。

 ところが、当社では、毎朝私達がトイレ掃除までやってるもんですから、
パートさんは掃除をしません。。

 朝の掃除をしてもらうよりも、パートさんには「仕事」をしてもらいたい
わけです。掃除は正社員がやればいいことです。(^^;)

 なぜならば、店舗は「顔・舞台」ですから、正社員が自分で毎日チェック
しておくのは当たり前のことです。それを他人(パート)まかせにはでき
ません。これは工場であろうと、倉庫であろうと一緒。

 また、掃除は「社員の意識訓練・教育」です。
 トイレに入って汚れたら、自分で拭いておくのは当たり前のことで、企業
は、そういった当たり前のことを、社長が見ていないところでもやるように
人を育てなければなりません。

 その「当たり前のこと」としての掃除です。

 このように、育成ということになると、これはもう正社員にしか行えない
教育であるということは明確になると思いますが、いかがでしょう。

 結論は、「他人と違うことをやる」。これが大事です。
 普通の会社は、パートに掃除をさせてパート本来の「作業時間」を削減して
います。当社は違います。パートにはパートの仕事をしてもらいます。

 私の考えは、パートというよりも「人材派遣の活用」に近いのかもしれませ
ん。つまり、それほどパートの能力は向上してきているということです。


■掃除にも効率と効果がある。
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 毎朝のようにやっていれば、当社ですと10分もあれば終わります。
なにも1時間もかける必要もありません。

 いつまでたっても1時間もかかるというのは、「工夫がない」と叱られて
もいた仕方ないことです。何事も効率と効果を考えてやるのが仕事です。

 また、掃除は始業時間前に終わるのが正しくて、始業時間から始めるのは
間違っています。理由は簡単で、始業時間には「お客様」がシャッターの
前で待っているからです。

 何事も、マーケットを向いて、外部に目をやって考える。
 企業の果たす成果から逆算して考えるのが正しいことです。

 若い社員には、私は徹底的に理詰めで話します。
 世の中とか、企業の構造から話して、理解させます。
 情に訴えるのは、その後でもいいと思っています。
 とにかくその人が次の若い世代にもキチンと説明できるかどうかが私の最大
の課題です。企業は流動的であり、しかも連なっているものですから。

■パートの能力も向上させなければならい。
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 さて、出社二日目のパートさんは、どうなったか?
 もう一人のパートさんから教育訓練を受けています。その先生のパートさん
も一年半前に初めてパソコンに触ったという人です。いまでは本決算から年末
調整まで全てをこなすプロ並の力を発揮する人です。

 昨日も話していたのですが、請求書発行とか締日更新、給料計算など、少し
難しいものを2回一緒にやれば憶えるでしょう、とのことでした。

 経理処理は、ほとんどの会社がパッケージソフトになりました。ですからわ
ずかな経理知識があれば、あとは慣れだけでコンピュータが全て処理してくれ
ます。

 昔であれば、新人の正社員が一年かかって一人前が、いまは二ヶ月で一人前
になれます。理由は当社がそうだったから。(^^;)

 これは、コンピュータやソフトの能力が上がって、操作性も良くなったこと
が要因の一つです。また、もっと大きな要因があります。

 それは昨今のリストラで、大企業等の営業所が閉鎖になって、そこで働いて
いた有能な人が家庭にこもってしまったことです。昔のパートは手足を貸しま
しょうというくらい頭は使わなくてよい仕事をしていました。ところが最近の
パートは、学歴優秀、実務経験もあるという「有能」な人が家庭にとどまって
いるのが多いです。

 そういう人は、昼飯を持ってこなくてもいい仕事、つまり午前中とか、午後
から数時間という仕事を探しています。その数時間ならニーズは高い。
一日中となると、ニーズは極端に低くなります。

 こういうことが、私の二年間の経験で分かってきました。

 そして、パートであろうとも、私が求めるのは、より高度なものです。
 もちろん正社員並のことをやらせるわけにはいきませんが、毎日単純労働を
させたら人間は狂います。仕事の中で工夫できるもの、よりよくできるものを
求めるのが仕事です、西先生は「人間は向上です」とおっしゃいました。

 であるならば、パートであろうとも「向上」していきたいというのが私の考
えているところです。

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