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■失敗する経営理念

 経営理念、経営方針を10年に渡って作成した経験からいうと、「失敗する経営理念」には三つの明確な特徴があります。

■シンプルではない、思考のカオス


 まず第一に経営者そのものが迷路に迷い込んで、長々と口上を書き並べ、社員の誰もが理解できない長文になることだ。1行でズバリと、せいぜい3項目程度で言い切らなければ良い経営理念とはいえない。あれもこれもとてんこ盛りでなければ説明できない言葉の羅列になったら、一旦全て廃棄したほうがいい。自分の作品に未練を残さないほうがいい。

■観念主義、非科学性


 二番目は観念主義に走り、お題目のように変質してしまうことだ。経営は宗教ではない。経営と個人の目指すものはレールのように決して交わることはないし、1本でもない。 同方向に走ったとしても、決して”同質”ではない。

 また科学性を毛嫌いするあまり、極端な精神論に走ってしまう場合がある。203高地の戦い、南極点を目指したアムンゼンとスコット隊、ノモンハンの戦いなど過去の歴史を読むと失敗するケースにはいつもこの極端な精神論が存在している。

■人頼りの姿勢がある

 三番目には人頼りがあげられる。

 経営理念を指導するといいながら自分が儲ける、商売にしている人間の多くがニセモノである。言葉遊びに終始しつつ経営者を翻弄し、コンサル料を延々と稼いでいる。迷路に入った経営者は、洗脳されたかのようにうつろな目をしながら理念、理念とうわごとを言いつつ、現実、現場、顧客の声を聞かない。おかしな祈祷師に毒薬を飲まされた君主のようになってしまう。

 これは自分の信念がないときに、誰かに頼って理念を作ろうとするときほどよく現れる。どのように稚拙な表現であろうとも社員とともに作ったものに敵わないのに、つい人頼りの姿勢が出てしまう。

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 MGもTOCも、「楽して儲ける」と言った。しかし楽してという言葉も、儲けるという言葉も、ともに”失敗する理念づくり派”からみたら反対である。それよりも大事なものは、人の和であり、仲良しクラブであり、気配りだから。現場の最前線で働いている人間からみると、安全な後方でたわごとを言っているくらいにしか思えないのは当然かもしれない。

 十数年前著名なガルブレイス教授は「実際性の時代」という名著を書いた。実際性が失われつつあるから、そして実際性がこれからいかに重要であるかを説いた本だ。そしていま本当に実際性が大事だと思う。

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