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■開始が遅れる理由

■なぜ開始が遅れるのか?

この問題は仕事でも家庭でもいつもつきまとう問題です。

 「あれは、どこにあったかなぁ」とか「○○を探したいけど見つからない」といった場合は、もうすでに開始が遅れているということです。

■遅れは取り戻せない、累積する

 最初に遅れた時間は、途中最速で時間を縮めないことには取り戻すことはできない。これは駅伝を見るとよくわかる。第一走者の遅れを取り戻すには第二走者以降が大会新記録を出すくらいの勢いで走らなければならない。

 この遅れはよほどのことがないかぎり通常、累積していく。

 とくにビジネスなどでは、様々なリスクが次々と起こるために初期の遅れを取り戻すことは困難である。そのために「納期遅れ」や「突貫工事、過剰残業」などの負荷が後にいくに従って増加する傾向がある。最終工程では毎日のように特急仕事が襲い掛かってくる。

■では、開始を早めるにはどうしたらいいのか?

 開始を早くするには、それ以前の終了時点を考えればよいことが分かる。
 つまり全ては「因果関係」であるから、開始に問題ありとしたならば、その原因はそれ以前の終了時点という原因を解消することになるわけだ。

 では終了はとみると、最初の家庭での問題点でいうと「あれはどこにあったのか?」というふうに探し物が見つからない原因は、「元あったところに戻していないから」ということになる。もしくは「置き場所を決めて、使用したら必ず元の位置に戻して、しかも誰もが分かるように明示しておく」ことをやれば、「あれはどこ?」といったときでも、一発で探せて「開始が早くなる」というわけだ。

 職場の整理整頓、環境整備などは、じつはこの開始を早くすることが目的でもある。
 ビジネスでいえば、開始の早さは顧客満足度の向上ともいえる。

■遅れる理由は

 遅れる理由は、まず本人の問題がある。どうせ出して使って、しまうのだからあとでまとめてやれば・・・というのが「ロット思考」である。こういう考え方をする人はそれが最善だと思っているからいつも続く人に迷惑をかけてしまう。

 また組織や風土、先輩、知識などにも問題がある。親からそう教わった子供は癖が直らず、上司のふりを見て育つ部下は同じことをやってしまう。間違った思想、マニュアルなども開始を遅らせてしまう。

 動作分析で有名なテイラーは、個々の動作分析で誰もが同様の仕事を行えるようにしたが、欠点は全体の速度(リードタイム)までは知らなかったから、部分最適化で終わってしまったことだ。

 その部分最適化も「効率化」という名前で一人歩きしたものだから、「使うばかりでいい、しまうのは最後にいっぺんに・・」ということが変な効率化として認識されてしまった。

 私のお薦めは、「最善は1個出して使ったら、元のところにに即戻す」だが、それではという方のために、「せめて3個出して使ったら、3個を戻せ」といいたい。

 出して戻しての回数が増えるではないかという人がいるが、よく観察すると運動量には差がないことが分かる。しかも家庭ならばダイエットにもなる。

■そのまた理由は?

 こうして開始が遅れる理由を書いてきたが、ほとんどは「心理的なもの」によって開始が遅れるということがわかる。物理的な要因はあまり大きくはない。

 とうことで、ほとんどのビジネスでも家庭であろうがなんであろうが、いまの遅れや不具合を解消する手立ては物理的、機械などによる膨大な投資によって解決するのではなく、ほとんど投資をしない心理的効果によって解決が可能だということである。

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