■何かをやる前に、どれかをやめる
キャパシティ(capacity)は、(1)能力。受容力。うつわ。(2)容量。容積 を意味します。
■誰もがそれぞれのキャパシティを持っています。
製造マシンは生産能力であり、一日は24時間、個人がマルチタスクでこなせる数も能力のキャパシティといえます。
■TOCはキャパシティの範囲内で仕事をせよといってます。
(1)そのためには、まず「ターゲット」を明確に決めることです。実行以前にターゲットを発見することが最初です。
発見したならば、次にどのように活かすのかを決めます。
※ということは、まだ実行はしていないということです。
(2)実行計画を立案して、さてこれからやるという段になって・・・
ここで、「何かをやる前に、どれかをやめる」という意思決定が必要になると思ったわけです。
■その理由が、キャパシティという存在でした。
小売業であれば、「この新商品を売っていく」と決まったならば、どれか別の商品を店の棚からはずすということです。
飲食業ならば、ある新メニューを増やすならば、どれかひとつのメニューを削るということでもいいでしょう。稀に、なんでもメニューに掲載して評判の店もありますが。(^^;
ビジネスの場面ならば、ある集計表を新規に作成するのであれば、これまでの過去の集計表をひとつ没にするということも同様です。
■
何か新規のものを作るあるいは実行するというのは派手ですし、前向きに見えます。過去に縛られない自由を感じたりもします。
それはそれで良いのですが、この膨大な過去からの遺物を前にして、さらに新しく成功するかどうか分からないものを積み上げようとしているのでしょうか。
やがて企業は、ゴミ集積場のように仕事や書類、手続き、不燃物の山に囲まれ埋もれ、スマートな金儲けどころか、夢の島のような姿になってしまいます。
キャパシティの範囲内でということを無視した結果、とんでもないゴミの山を築き上げたということでしょう。だから儲からなくなってしまったのです。