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■教育投資と人材配置について

Biz27j  クリエイティブといわれる部門ほどMGやTOC、計数感覚さらには管理されることを嫌う傾向があます。しかもそういった工程ほど受注してから最初の先頭工程に位置しているために管理がうまくいかないと日程が狂いがちになります。

そしてその影響をもろに受けるのはいつも最終工程になります。

その理由は、いったん遅れた時間を後工程が取り戻すのは大変な労力を必要とし、通常遅れは累積していくからです。

ではその遅れや不確実性といったものをどのようにコントロールしたら良いのでしょうか。

それらのリスク(納期遅れ等)から防御するためにはバッファ(余裕時間)を適切に設けることでした。

しかし、それでも遅れる場合には過剰投入をやめて、個人個人の力量やキャパシティに応じた投入量で、ひとつの仕事に集中させて生産性を上げる方法になります。

■最初(先頭)で決まる

B_cut013 そして、この問題の解決方法は、クリエィティブな工程の前工程、もしくは最初の受注検討会といった、できるだけ最初の投入場所に「最も有能な人間」を配備することです。

TOCのDBR理論によれば、R(ロープ)を結ぶ相手は、できるだけ先頭と結ぶことで効果が出ます。途中工程と結んでもTOC効果はありません。

できるだけ先頭・・・・

ここにキーワードがあります。

また先頭工程は「最も有能な人間」でなければ失敗します。

■第一級の人材は先頭工程に配備せよ

ということは

①すでにMGやTOCを徹底的に体験学習した戦略マンは。

 ☆彼は先頭工程に行けばその能力を発揮できるということです。

②また、これから企業革命をという企業の場合には。

 ☆現在先頭工程に居る人は、MG・TOCを徹底的に学習するか、もしくは経営者は社内選抜した人材を教育した後に先頭に配置すればよいということになります。

■なぜこれまで教育投資効果がなかったのか

Hito14j  社員数が比較的少ない場合には、全社員が教育を受ける回数は多くなります。しかし中小零細企業では教育費があまりかけられないためにその効果は半減します。

 一方、中規模以上の企業の場合には全社員に対する教育時間がかかるために費用対効果からみると、それほど効果はありません。MGを年一回では、全社員教育もそれほど効果がないのと一緒です。

 そこで、よくあるケースとして社内選抜で選ばれた人材がMGやTOCに参加してきます。しかしそれでも企業改革に手間取ったのは、それらの人材の居場所が問題だったからです。TOCゲームのように中間工程でいくら頑張ってもダメで、やはり人材が居るべき場所は「先頭工程」だったのです。

■あ・うん の呼吸

Hiro_pr_b_438  

Hiro_pr_b_437 先頭工程に有能な人材を配備すれば、その次に有能な人材の位置はどこか。

 それは最終工程になります。

 つまり、「あうんの呼吸(あ=最初、ん=最後)」です。

 先頭と最後尾にそれぞれ「戦略マンもしくは戦略ウーマン」を配備すれば万全の体制になります。

 それからもうひとり。

 じつは最も優秀な者は、それら全体(システム)を見渡す、真の参謀です。

 MGで経営、会計、戦略を身に着けて、TOC理論も熟知した最優秀の者がそれら全体を見渡して、先頭、ボトルネック、最終(納期)のフロー(流れ)を監視していれば三位一体のシステムができあがります。

no.1 は全体をコントロールする名参謀

no.2 先頭工程に立つ者(智者)

no.3 最終工程に立つ者(有能な者)

no.4 ボトルネック工程(有能な者)

 ということで、最も教育投資をすべき者、最優先で鍛える者は、この4名ということになるでしょう。その後、全社員教育投資へと向かうことが最速の道です。

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