■トヨタ生産システムについて
■トヨタ自動車は世界販売台数が減少しているために、2008年度は前年実績を2%下回る見込みとなった。トヨタ生産システムを武器に成長を遂げてきた同社は大きな転換期を迎えている。また在庫回転率の悪化も同様に報道されている。
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この報道に対してトヨタ関連の仕事をしている方からのメールが届いたのでご紹介します。
■在庫回転率の悪化について
ここのところのトヨタのやりかたには問題ありと思っていましたが、なるほど在庫回転率の悪さとしても現れていたのですね。
トヨタ生産方式がオールトヨタでなく、トヨタ一人の最適化になってしまったのはいつの頃からでしょうか。
今日は朝から豊田市出張です。トヨタ系列で2次3次下請けにあたる顧客先2件を訪問です。
2次と3次では余裕が随分と違います。 2次はまだまだ良いのですが、3次ともなるとカンバンが本来の機能から逸脱して凄い足かせになっています。
材料調達先も納品先も全て大手になりますから、力関係でカンバンを回せないからです。
なのに社内では中途半端にカンバンを採用(親会社の指導がある)していますから、社内カンバンは動脈硬化してしまってモノの流れは悪いし、当然、工程のあちこちで引っ掛かりますから、不良在庫が・・・・・。
おかしいと思いつつカンバンを信ずる社長や現場。
言われる通りにカンバンを出しているのにいつも上から下から叱られ続けている生産管理担当者。
結果、生産管理担当者は1年持たずに辞めてしまうし、新たに雇った新人さんでは複雑怪奇なカンバンの流れが理解できずに右往左往。
本来、カンバンはシンプルな生産管理を可能にするツールなのですが、それはトヨタのような大手メーカーに特化した最適解であることを如実に示していますね。
TOCの考え方を取り入れて、零細下請けでも最適解を得られる方法を考えるほうが良いと思います。社長や現場が納得する答えを早く出したいものです。
(以上)