■キャッシュフロー方程式の活用
先日、経営者約20名でのMG研修を実施しました。
今回は経営者ということもあって、最終講義ではキャッシュフロー計算書を解説。
MGでキャッシュフロー計算書を説明するのは久しぶりですが、MQ会計の話を何回も聞いた人には、新鮮な話になるだろうと思い、MG第1期の数値を記入して説明をしました。
(1) 黒字(+G)で、在庫や戦力も温存されていて、かつキャッシュもある。
(2) 黒字(+G)で、在庫や戦力も温存されているが、キャッシュがない。
(3) 赤字(▲G)だがキャッシュはある。しかし、在庫+次繰り戦力がない。
(4) 赤字(▲G)で、在庫+戦力も無ければ、キャッシュもない
という4パターンのうち、上等な経営は(1)です。
そこで、 Gがプラス(通信簿が良い)かつcG(キャッシュ利益もプラス)という理想的な企業構造にするにはどうしたら良いのか? 経常利益を増加させたらキャッシュも比例的に増加していく為にはという話をしました。
結論から言えば G≒cG にするには何をコントロールしたら良いのかという視点から遡って解説をしました。
■キャッシュフロー方程式の分解
MQ会計と運転資金構造をコントロールすれば、G≒cGはさほど難しくはない・・・ということが分かります。
G≒cGとは、
PQ-VQ-F ≒ G+F5-(UU+ZZ-KK)-SS ということですので、
ようは、UU=0 ZZ=0 KK=0 SS=0 にすれば、G≒cG になります。
そこで、UU=0 ZZ=0 KK=0 SS=0 にするにはどうしたら良いか?
UU=U2-U1 なので、 U2=U1 にすれば、 UU=0 になります。
ということは、期末売掛金と期首売掛金を同額にすれば良いということです。
■目標値の設定
ここから先はMGのゲームで勝つテクニックの話ではありません。実際の経営でどうするか?の話です。
期末売掛金目標を経営計画に入れる、コントロールしていくということです。
同時に、期末在庫目標、期末買掛金目標や今期投資計画などもです。
と、ここまでは誰でもやっていることです。
ここから先は実際に経営をやったり、計画書を作成した人に必要な部分です。
それは・・・
期末売掛金目標値が増えて、cGを増やすにはどうするか?
期末売掛金が増えるのは良いことです。つまり売上が上昇しているからです。
しかし、その「中味が重要」です。
良性の売掛金増加は、Gが増えると同時にキャッシュも増えていきます。
●つまり貴方の会社の売掛金回収速度と合致している。すぐに入金してくれる会社との取引は良性の売掛金です。台風手形を乱発する顧客との取引は悪性の売掛金でキャッシュが減ります。
在庫も同様です。いつまでも動かない在庫はダメです。
スイスイ動く在庫は会社のキャッシュを増やしてくれます。
買掛金については・・・これは、ここに書くのはもったいないので割愛。(^_^;